デバンニングとは、輸入時にコンテナから貨物を取り出す作業のことです。対義語にはバンニング(Vanning)があり、こちらは輸出する貨物をコンテナに積み込む作業を指します。
Vanningは貨物をコンテナに詰め込むことを意味する動詞vanに由来します。また、”de”は英語の接頭辞で「離れて〜」の意味があり、否定的な意味合いを持ちます。Vanningに”de”をつけることで、バンニング(Vanning)の対義語になっています。
・バンニング(Vanning) :コンテナに輸出する貨物を積み込む作業
・デバンニング(Devanning):コンテナから輸入された貨物を取り出す作業
倉庫など物流の現場ではデバンニングのことを「デバン」と略したり「デバン作業」と呼んだりすることがあります。
デバンニングの基本的な作業手順について説明します。
①コンテナの外観を確認し、コンテナにダメージがないか、穴や液体の漏れなどが発生していないか確認します。
②コンテナの扉を封印している金属製シールのシールナンバーが、輸入書類と合っているかどうか確認をします。
万が一、コンテナ内の貨物の紛失が発見され、シールが付け替えられている場合には、輸送途中に盗難などがあったことが推測できます。
③扉についているシールをカットします。
④荷卸しを効率的かつ安全に行うため、コンテナの床面の高さと倉庫の床の高さを合わせます。
必要に応じてスロープやフリーローラーコンベアなどを設置します。
⑤コンテナの扉を開けます。
このとき、荷崩れに注意しながらゆっくりと静かに開ける必要があります。
⑥コンテナ内の状態を確認し、荷崩れや貨物にダメージがないか確認します。
⑦作業員による手作業、フォークリフトなどを使いコンテナ内から貨物を取り出します。
⑧デバンニング完了後、コンテナ内を清掃します。
⑨ドレー会社によって空コンテナをCY(コンテナターミナル)に返却します。
デバンニングは、コンテナ内の荷崩れなど危険を伴う作業です。労働災害が発生しないように安全を確保しながら複数の作業者で行います。 デバンニングは人手を要する労働集約的な属人的作業のため、労働力不足が問題となっている物流業界では、省力化、省人化が課題です。今後はロボットの活用などよる自動化を進めていく必要があるでしょう。