パッケージ開発とは、システムやアプリケーションなどのソフトウェア開発手法の1つです。
物流の文脈においては、パッケージは包装を意味することもありますが、ここでは情報システム開発の視点から説明します。
パッケージ開発とは既存のソフトウェア製品(パッケージ)をベースにして、企業や組織ごとのニーズに合わせてカスタマイズすることです。
パッケージ開発は、市販されている汎用的なアプリケーションソフトウェアを活用し、必要に応じて機能の追加や改修することが特長です。
特に、開発コストや開発期間、エンジニアなどのリソースに限りがある中小企業にとってパッケージ開発は魅力的な選択肢です。
また、パッケージ開発はゼロから開発を行うスクラッチ開発と比べて、以下のようなメリットがあります。
1.コスト削減:既存のシステムを利用するため、開発時間と開発コストを削減
2.短期間で導入が可能:ゼロから設計・開発をするスクラッチ開発と比較すると、既存のシステムを活用して開発をするため、迅速にシステムの導入が可能
3.対応できるエンジニアが多い:既存のドキュメントやソースコードが参考になるため、経験の浅いエンジニアでも対応可能
一方、パッケージ開発には以下のようなデメリットがあります。
1.ユーザー独自の要望に対応するのが難しい:多くのユーザーが利用できるように、汎用的に開発されているため、ユーザーの細かいニーズへの対応が難しく、独自のシステム開発が必要な場合に適さない
2.パッケージの制約:システムの運用や業務オペレーションをパッケージベースに合わせる必要がある。汎用的な機能による制限で、自社のニーズがすべて満たされない場合があり、いわゆる「痒いところに手が届く」システムを求める場合には適さないことがある