動態管理とは、物流業界において車両やドライバーの運行状況、貨物やパレットの位置情報などをリアルタイムで把握・管理することです。
もともと「動態」とは、物事が活動している状態や時間と共に変動している姿を意味します。
物流業界の動態管理では、GPSや車載端末、インターネットを介したデータ通信、スマートフォンやタブレット、IoT技術やRFID(Radio Frequency Identification)などを活用し、車両やパレット、貨物などから送信される情報を一元管理することで管理対象の状態をリアルタイムで可視化します。
動態管理のメリットは以下の通りです。
1.リアルタイムで位置情報を把握:
車両などの現在位置をリアルタイムで確認することができ、配送の進捗状況を可視化できる。これにより、予期せぬトラブルにも迅速に対応することが可能となる
2.配送ルートの最適化とコスト削減:
最適な経路を選択することで、配送時間の短縮や燃料コストの削減につながる
3.安全運転の促進:
ドライバーの運転状況をモニタリングすることで安全運転を促進し、事故発生のリスクを低減する
4.顧客満足度の向上:
トラックや貨物の到着時間を予測できるため、見通しを立てて動きやすい。また、トラブルや遅延の発生時に迅速な対応が可能になるため、顧客サービスの向上につながる
5.コミュニケーションの効率化:
リアルタイムで状況把握を行うことで、無線や電話による状況報告、記録の手間やタイムラグを削減し、スムーズなコミュニケーションを図ることができる
6.現場における確認作業の削減:
倉庫内の貨物やパレットなどの位置情報や移動履歴、滞留状況などを可視化する
参考:全日本トラック協会 『中小トラック運送事業者のためのIT機器・システム導入ガイド 動態管理システム』
https://jta.or.jp/wp-content/uploads/2020/12/dotai_kanri071.pdf
参考:国土交通省 『官民物流標準化懇談会 パレット標準化推進分科会 最終とりまとめ』P21
https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001751645.pdf
参考:カーゴニュース『IoTパレットシステムで物流を効率化=AGC』
https://cargo-news.co.jp/cargo-news-main/4036
参考:カーゴニュース『【行政レポート】パレット規格・運用標準化で「共同PF」構築へ』
https://cargo-news.co.jp/cargo-news-main/4859