温度管理とは、保管や輸送の工程で原材料や製品の品質、安全性を担保するため最適な温度を維持し、適正な状態を維持管理することです。
温度管理は主に食品や医薬品、化学製品など、温度変化によって品質が劣化したり、物性が変化したりする製品の輸送や保管に対して行われます。
特に温度管理は、コールドチェーン(低温物流)では不可欠な要素です。温度管理の主な目的は以下のとおりです。
1.製品品質の保持:特に生鮮食品や医薬品において、温度変化による品質劣化を防止
2.安全性の確保:細菌等の増殖を抑制し、食品や医薬品の安全性や有効性を維持
3.規制順守:HACCP、GDP(医薬品の適正流通基準)など法規制や基準へ対応
4.廃棄ロスの削減:不適切な温度管理による製品廃棄を削減
また、温度管理には「3温度帯」と「4温度帯」の2つの考え方があります。
まず「3温度帯」は常温、冷蔵、冷凍の3つに分けられた温度帯区分を指します。
常温は外気と同じ温度帯で「ドライ」と呼ばれます。冷蔵は「チルド」と呼ばれ、5℃〜マイナス5℃の温度帯です。
冷凍は「フローズン」と呼ばれ、マイナス15℃以下として区別されています。
一方「4温度帯」は常温、冷蔵、冷凍、定温になります。定温とは温度や湿度が一定に保たれた温度帯です。
輸送での温度管理は、冷凍や冷蔵の設定と温度制御機能を備えた冷凍・冷蔵トラック、リーファーと呼ばれる冷凍・冷蔵コンテナなどで行われます。また、温度の推移記録をモニターするために、データロガーと呼ばれる温度の記録機器やRFIDタグなどが利用されています。
一方、倉庫では規定された温度帯の維持・管理をしています。倉庫の温度帯は、以下の4つに分類されます。
1.常温倉庫:外気温と同じ温度で保管します。家具、建材、紙類など温度の影響を受けないものが保管されます。
2.定温倉庫:10~20℃の一定の温度と湿度で、ワインや生鮮果実、生鮮野菜などを保管します。
3.冷蔵倉庫:10℃以下の温度で、乳製品や食肉、魚介類、医薬品などを保管します。
4.冷凍倉庫:マイナス18℃以下で冷凍~超低温で、食品などを保管します。
最近では、我が国が主体となって提案・開発を進めてきた企業間(BtoB)取引におけるコールドチェーン物流サービスが、国際標準化機構(ISO)において、国際規格(ISO31512)として発行されました(※)日本発のコールドチェーンの物流をアジア諸国をはじめ、世界各国に展開しています。
(※)参考:国土交通省『企業間取引におけるコールドチェーン物流サービスに関する日本提案の国際規格が発行されました』
https://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000848.html