サイクルカウント(循環棚卸)とは?

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サイクルカウント(循環棚卸)

サイクルカウント(循環棚卸)とは?

サイクルカウント(循環棚卸、以下サイクルカウント)とは、棚卸の手法の1つです。棚卸とは、企業が保有する商品や製品、原材料、固定資産などの数を実際にカウントして、帳簿上の在庫と実際の在庫とを照合し、貸借対照表に「棚卸資産」として計上するために不可欠な業務です。

サイクルカウントと一斉棚卸の違い

棚卸は、期末に実施し全在庫を確認する定期的な一斉棚卸があります。しかし、この方法は入出庫作業などを止める必要があるため、通常業務に大きく影響します。

一方、サイクルカウントは、在庫の種類、保管場所、実施日などに分けて部分的に棚卸作業をします。決められた点数の品目を、毎日や3日に1回などのサイクルを決めて、順次棚卸をしていく方法です。そのため、サイクルカウントをする場合には、在庫の確認作業をする棚のみ入出庫を止めて作業します。入出庫を一時止める理由は、サイクルカウント時の差異の発生を防ぐためです。対象の棚のサイクルカウントが完了したら入出庫を再開して、次の棚をカウントします。

サイクルカウントのメリット

サイクルカウントには3つのメリットがあります。

1つ目:オペレーションや物流を止めずに棚卸ができる点

複数回に分けて実施するため、入出庫業務の停止は対象エリアや棚のみに限定されます。一般的に、サイクルカウントを行うときはABC分析(売上に対する貢献度を判断)によって重みづけされた商品に対して実施します。

2つ目:少人数で在庫差異を早期に発見し、迅速に原因分析や対策を施せる点

3つ目:サイクルカウントのルーティン化により、棚卸の作業効率と精度向上の実現につながる点

こうしたメリットにより、サイクルカウントは特にECやアパレル、製造業などで多く実施されています。

【参考】
IBM『在庫の循環棚卸し』
https://www.ibm.com/docs/ja/masv-and-l/maximo-manage/cd?topic=management-cycle-counting

Locus Journal『循環棚卸とは?一斉棚卸との違いや目的、効率化の方法を徹底解説』
https://blog.rflocus.com/cycle-counting/

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