Supply Chain Operations Reference(SCORモデル、以下SCORモデル)とは、SCC(The Supply Chain Council)によって開発されたサプライチェーンマネジメント(SCM)のためのコミュニケーションツールであり、共通言語です。現在は、SCMの標準化・教育・資格認定を担う非営利団体であるAPICS (※1)から発展したASCM(※2)で開発と教育が続けられています。
(※1)APICS:1957年に米国のシカゴで設立されたSCMに関する教育や資格認定を行う世界的な団体
2019年より組織名称がASCMに変更され、現在APICSはブランド名(資格名称)となっている。
(※2)ASCM:サプライチェーンの標準化や教育、資格認定を行っている米国の非営利団体
SCORモデルはPlan(計画)、Source(調達)、Make(製造)、Deliver(配送)、Return(返品)、Enable(支援)の6つのプロセスから構成されています。また、このプロセスはレベル1、レベル2、レベル3の階層で細分化されており、それぞれの階層の詳細度でプロセスを定義しています。SCORモデルは、SCM標準化・教育・資格認定を担う非営利団体であるAPICS Supply Chain Council(SCC)が提唱しています。
SCORモデルを活用することで、以下の項目について効果的かつ効率的に実行することが可能となります。
1.サプライチェーンの戦略策定
2.サプライチェーン・ベンチマーキング
3.マテリアルフローの分析と設計
4.業務&情報フローの分析と設計
5.SCMに関する成熟度評価
サプライチェーンの上流から下流に至るプロセスは、自社だけでなくさまざまなステークホルダーによって構成されています。そのため、サプライチェーンの定義は各社によって異なることがあります。SCORモデルを共通言語として利用することで、サプライチェーンの戦略策定やベンチマーキング、マテリアルフローの分析と設計、サプライチェーン業務のパフォーマンス評価などを効果的かつ効率的に行えます。
【参考】
バリューチェーンプロセス協議会『Supply Chain Operations Reference model』
https://vcpc.org/referencemodel/scor
UPR『SCORモデルとは?サプライチェーンマネジメントのプロセスを解説【物流用語】』
https://www.upr-net.co.jp/articles/knowledge/logistics/scor
APICS『APICSを知る』
https://www.apics.jp/