ダブル連結トラックとは、通常の大型トラックに、さらに1台分の荷台を連結し、1台で大型トラック2台分の輸送を可能としたトラックのことを言います。通常の大型トラック(10トン車)の全長は約12mあり、ダブル連結トラックの全長は約25mです。
ダブル連結トラックは深刻なドライバー不足を背景に、ドライバーの省人化や将来的な隊列走行を目的にして、2016年に国土交通省の実証実験から始まりました。
ダブル連結トラックの導入に際しては、2018年に特殊車両通行許可基準の規制が緩和され、車両長が21mから25mに変更されました。2019年に実用化がスタートし、2022年には本州の東北地方から九州地方の高速道路の5,140kmの区間で、ダブル連結トラックの走行が可能になりました。
ダブル連結トラックとトレーラーとの相違点について補足します。トレーラーと呼ばれるものには一般的に以下の2種類があります。
1.セミトレーラー:
トラクタ(トラクタヘッドもしくはヘッド。運転席とエンジンがある牽引部分)と貨物を積載するトレーラー部分に分割できます。トラクタのみでは貨物を輸送できず、トレーラーを連結することで貨物の輸送が可能になります。一般的な海上コンテナはトラクタとトレーラーが連結されたセミトレーラーで輸送されています。
2.フルトレーラー:
荷台のついた大型トラックが、もう1台の荷台部分を牽引する形態です。ダブル連結トラックは、フルトレーラーの別名称です。セミトレーラーとの違いは、牽引部分のトラックのみでも貨物を輸送できる点です。