コンテナ物流とはコンテナを利用した物流を意味します。もともとコンテナとは「容器」や「入れ物」のことですが、物流の分野では一定の規格に統一された輸送用の資材・容器のことを指します。この用語解説では、複合一貫輸送で利用される一般的な海上コンテナ(ISO規格の20フィート・40フィートコンテナ)を前提にして説明します。
コンテナの最大の特徴は、世界共通の規格化された容器であることです。そのため、さまざまな荷姿の貨物もコンテナに納めることで一定の規格で輸送できます。さらに船舶、鉄道、トラックと異なる輸送機関を利用する際も、積み替えなしでコンテナごと輸送できます。
例えば、日本から米国の東海岸に商品を輸出する場合、トラック、船舶、鉄道、トラックと複数の輸送機関を使って目的地まで輸送します。具体的には以下のような方法です。
①出荷元からトラックで日本の発港まで輸送 ②コンテナ船で米国の西海岸へ海上輸送 ③西海岸から東海岸へは鉄道で大陸横断して輸送 ④東海岸の最終目的地へトラックで輸送 |
また、コンテナは反復利用できることも特長です。コンテナ物流は積み替えが不要なことから荷役作業が大幅に削減につながったり、出荷元から最終目的地までコンテナを施錠して輸送することで輸送途上の盗難事故も予防できます。
こうしたコンテナの特長を活用し、貨物を安全かつ安定的、高効率で輸送できるのがコンテナ物流です。